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人型キノコ(水神さま)の正体(前編) |
■ 人型キノコ(水神さま) の 正体(前編) |
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執筆 2010年 08月10日 更新 2024年 07月31日 |
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■ 第21話 『水神さま』 ![]() 『人型キノコ』が最初に作中で 描かれたのが、この第21話です。 アヤセが、初瀬野先生の紹介を通じて、 さいたまの国 の 見沼入江 で 拝んだ、 不思議な生物… 『水神さま』としてでした。 もっとも この時は 「座り込んで彼方を見ている 子供のような白いもの」 として描かれただけで、 『キノコ』とは 一言も表現されていません。 (キノコとの関連が分かるのは、後の話になります) 遠目には、 『白い大理石のようなもの』に見え、 近寄ってみると、 『白いわたのようなもので おおわれ』ており、 顔の部分だけは かなり人間に近く、 『ビロードっぽい 細かい起毛で白く光って』 いたそうです。 さらに、現地の ご老人の話によると、 『脳波がある』 『見つかってから ずっと動かない』 『見つかってから 全然 歳をとらない』 生き物だそうです。 また、地元の人にも 情報が浸透していることから (渡しの おじいさんや、 道を教えてくれた女の子の様子からして)、 見つかってから 最低10〜20年は 経っているらしい ことが伺えます。 総合すると、水神さまは、 この入江で 10〜20年 (見つかる前の時期を考えると、それ以上) も 座りつづけていた ことになります。 ここまでで、まず、 『何か、植物的な雰囲気を持った』 『少なくとも10年程度では、 見た目の変化が認識できない』 生き物であることが分かります。 特に後者の「姿が変わらない」という部分に、 アヤセは ミサゴ の姿を垣間見ます。 |
■ 第103話 『崖の水』 ![]() 新たに コーヒー用の湧き水を 探しに出かけた アルファさんが、 海ぞいの崖 の 小さな湧き水の流れのそばで、 気配に気がついて 振り返ってみると… そこには、 『白いキノコ みたいなの』が、 たたずんでおりました。 これは、この話だけ見ると全く意味不明の 「不思議な話」止まりですが、 少し後の 第106話 への 重要な伏線 となっています。 |
■ 第106話 『道の町と住人』 ![]() 『人型キノコ』を語る上で 最大級に重要な回といえば、 この 第106話 をおいて他にありません。 盆地の町 付近を訪れたアヤセは、 地元の老婆から、 丘の上の不思議な 『ビルのような直方体』が キノコのような柔っこいもの であることを教えられます。 そして アヤセは、 先日 アルファさんが海辺の崖で 見たのと同じ キノコ… さらには、 やがて「水神さま」のように 成るであろう雰囲気をもった 目をつむったような 太めのキノコ を 目撃します。 ここから推測されるのは… そうです。 アルファさんが見たのは、 やがて 水神さまのようになっていく 人型キノコの「若いころの姿」 だったのです。 そして、老婆の話からして、 あの『ビルのような直方体』もまた、 人型キノコと無関係ではないようです。 11巻・97ページの下のほうのコマは、 アヤセを中心に、上記の2つのキノコと、 彼方の「白いビル」を1つのアングル に とらえており、 実に深い意味を感じさせます。 「いつも 何か気配がするし」 という老婆の言葉も、 『脳波がある水神さま』との関連 を 読者に示しており、 この106話は 事実上、 水神さまの生態が確定した話 と とらえても 過言ではないのではないでしょうか? |
■ 第128話 『視線の星』 ![]() 千葉の国の『刑部岬』。 小さな灯台のような建物のそばで 一晩を明かした アヤセ。 そのそばには、 成人女性を思わせる 人型キノコ… このキノコも、地元の人にとっては 「お参り」の対象となっているようです。 この 128話では、 106話を さらに押し進めた情報が 語られています。 『(キノコは)ほぼ例外なく 水というか 景色の見える所にいる』 それは「水神さま」にも 言えることであり、 アヤセは知りませんが アルファさんもまた 「海辺の崖」という 水辺 で、 初期状態のキノコと対面しています。 人型キノコと 水辺が、 切っても切れない関係にある ことが、ほぼ確定する話です。 |
■ 第140話 『ヨコハマ買い出し紀行』 ![]() 今回、人型キノコについての話を 追ってみて驚いたのが、 「キノコの出てくる話って、 たった5話しかなかったのか!」 でした(笑) 印象深い存在なので、 もっと登場しているとばかり 思っていたのですが… この 140話では、人型キノコに関する、 最後にして かなり重要なヒント が 書かれています。 『白い人型キノコがあります 〜 そこは 〜 昔から人々がたたずんでいた場所 〜 地面がおぼえている「人の記憶」です』。 これを読むかぎり、 プロセスは何であれ、 『人型キノコが、地面が憶えている 「記憶」を養分として育つ』 ことは 一目瞭然ですね。 一目瞭然なら、そういう考察しろよ、 2007年の自分! と言いたくなりますが、 すみません、 当時は こうした、 「オカルトげな設定」を 受け入れられる度量 が自分に無くて… それを外してでも成り立つ範囲で 考察させていただきました。 (たとえば僕は「怪談」が 死ぬほど好きで、 「最高のエンタテインメント」だと思っている一方で、 「霊の存在」なぞは一切 信じていない のです。 「フィクションとしては好き」だけど、それを現実でも信じている オカルト信者たちは大嫌い、という感じでしょうか?) あれから 少し考え方も変わり、 「漫画というフィクションの中で、 その架空世界を支える設定の1つであれば、 そうしたオカルトも面白いのでは?」と 思い直すようになり、 それで「地面の記憶」設定 も 芦奈野先生の「世界設定の1つ」として そのまま受け入れる 気になったわけなのです。 |
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