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Index考察など
新・アルファタイプ(Aタイプ)の歴史
6 『そして「人の夜」へ』



新・「Aタイプの歴史」 650年ほど先の未来
そして「人の夜」へ



最終話 では、

物語のメインの時代から
50年 ほどが経ったようです。



かつてアルファさんの近所で
生活を営んでいた 人間たち は、

あるいは 転居し、

あるいは その寿命を迎えたのか、


ついに一人として
その姿を見せることはありません。










しかし、

道端では 記憶キノコたちが、

かつての人間の生活を模すかのように
静かに たたずみ、




夕方の丘の上では アルファさん が、

「私の見てきたこと みんなのこと
ずっと忘れないよ」


と 誓います。




そして、今でも上空には、

「人類の進化の記憶」である DNAを
保管した
ターポン が、

沈みゆく地上を記憶(観測)し続けながら、
ゆっくり静かに周回しているのでしょう…








絶滅 を 決定づけられた
悲しい生物である人類が、

その極限の状況の中で、

『たとえ 自分たちの存在が無くなっても、

誰かが自分たちを
「記憶」してくれているかぎり、
それは決して 消滅ではない…』
と 気付き、



人類の記憶(思い出)
を 託すために挑んだ、

記憶する生命体『人』
の 開発は…



ついに成功をおさめ、

「その時」に 間に合ったのです。








「 人の夜が やすらかな時代で
ありますように… 」





遠い未来に、
ふたたび人類が目を醒ます
その日まで続く、

『人類の記憶の 守(も)り人たち』
の 物語は、


こうして 幕を閉じたのでした。




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